TKMA’s diary

手遅れになる前に、世の中を変えないといけない、とずっと考えている40代半ばの2児の父です。こちらのブログには、自身のフェイスブックに書いた文章を保存・閲覧することを目的にしています。

日本が戦争国家に戻る前に。

このままでいくと、戦争が起こるかもしれないと、

リアルに感じていますので、しばらくのあいだ、

「戦争だけは起こしてはいけない」という観点から

意見の述べていきたいと思います。

 

よかったらお付き合いください。

 

 

今上天皇(今の天皇という意味です)の生前退位が認められて、

まもなく「平成」という時代が終わろうとしていますね。

 

皆さんは、「天皇」について、どう考えていますか?

今上天皇の「人」の部分でもいいですし、

天皇制という「制度」についてでもいいですが、

何かしらの考えをお持ちでしょうか?

 

それぞれが、天皇に関しての自分の考えを持ってみるということは、

日本国民であるという意識を高める上で

意外といいことなんじゃないかと思うので、皆さんにもおすすめします。

 

私は例えば、今現在は、こんなふうに考えています。

 

 

◉現行憲法の決めた内容(象徴天皇)であれば、

 天皇制がこの国にあってもいいと思う。

 

◉「戦争する国」づくりの大義としての天皇制には、反対。

 

天皇陛下は、神様ではなく、「人」である。

 (戦後の「人間宣言」もありましたしね。)

 

天皇は神様ではないのだから、日本という国は

 天皇が作ったという神話に基づく話はフィクションである。

 

◉平成の天皇は平和主義者であり、個人的に尊敬している。

 

◉日本には信教に自由があり、政教分離の国なので、

 神道を国教とするような国づくりをすべくではない。

 

教育勅語は国民から人権を奪う軍国洗脳の道具である。

 

まぁ、そんなところでしょうか。

 

 

歴史修正主義」という言葉をご存知でしょうか。

 

ここのところの政治の世界でよく聞かれるようになりましたが、

今までずっと我々が信じてきた日本の歴史は嘘なので、

修正しましょう、という考えのことです。

 

その代表者の一人が、総理大臣である、安倍晋三さんですよね。

 

彼らの考えでは、過去の歴史において日本という国に非があったことはなく、

我が国の過去の戦争も、すべて正しく大義があったという位置付けになります。

 

もちろん、ナショナリズム的に国を愛している人からすれば、

とても気分のいい考え方であることは、私でも理解できます。

しかし、現実にあったことが自分に都合が悪いから、という理由で

勝手に変更して、これからの世代に伝えていこうとすることは

かなり危険だと思っています。

 

だって、過去に日本による侵略戦争は、本当にあったのですから。

 

 

ここで、今を生きる日本人がほとんど興味のない、

近代の日本で起きた歴史について、もういちど、簡単におさらいします。

わかりやすく書くので、ぜひ、知ってください。

 

ちなみに、あなたを洗脳する気は無いです。

 

 

江戸時代という時代は徳川将軍が江戸幕府を開いて日本を支配していました。

それは知っていますよね?

 

江戸幕府の政治の特徴というのは、国際情勢などというものには目もくれず、

内政だけに意識を集中していた、ということです。

 

そのおかげで、江戸文化というものが花開いたわけですが、

そのころ国外では、帝国主義の時代を迎えていました。

 

帝国主義というのは、簡単に言うと、

強い国が弱い国を武力でどんどん侵略して、植民地にしてしまうことです。

 

で、それをやっていたのは西欧の白人たちです。

彼らは近代化に遅れていたアジアに暴力的に入り込んでは

そこを植民地支配し、富や労働力を搾取をしていたんですね。

 

いい悪いではなく、事実、そういう時代だったのです。

 

 

そのころ、今の山口県や九州にいた長州・薩摩(さっちょう)の人々が中心になって、

政権交代のクーデターを起こしました。

 

江戸幕府を倒して天下をとり、

新しい日本の支配者になりたかった薩長には、

反乱のための大義名分が必要です。

 

そこで彼らは、長く日本の歴史の中で脇役にまわっていた

日本の王様に着目したわけです。

「将軍家を倒して、本来の支配者がこの国を支配すべきだ」と。

 

そうして、天皇家から許可されたわけでもないのに、

天皇家の旗を翻して自称「官軍(かんぐん)」として戦い、

本来の官軍であったはずの幕府軍を「賊軍(ぞくぐん)」と呼んで、

自らの立場の正当性を形成したわけですね。

 

「勝てば官軍」という言葉はここから生まれました。

 

「勝てば官軍」ということは、

「もともとは官軍ではない」と言っているようなものですよね。

 

ともあれ彼らは、幕府軍を倒して政権の座につくと、

「日本は天皇が作った神様の国であり、

 日本国民は神の子(臣民)なのである」

というストーリーを背景に、明治天皇の名の下に明治政府を作り、

日本という国の形を勝手に変えていきます。

 

どんな形に変えて行ったか?という部分が重要なのですね。

 

 

内政ばかりに目を奪われていた江戸幕府とちがい、

明治政府は目を外に向けました。

 

先述したように、ときは帝国主義の時代です。

近代化の遅れていたアジアは西洋人たちの武力によって、

ことごとく植民地化されていきました。

 

その様子はまさに「早い者勝ち」という感じでしたから、

薩長の人々は、こう考えたのですね。

この植民地化のどさくさに紛れて、日本もアジアを植民地化し、

この一帯の支配者になってしまおう。

 

そのためには、今すぐ文明を近代化し、軍備を強化しなければならない。

 

それが「富国強兵(ふこくきょうへい)」です。

聞いたこと、ありますよね?

 

目的は、日本を戦争国家にしてアジア諸国を侵略し、その支配者になること。

 

そんな証拠があるのか?

あります。

 

皆さん、日本の正式な国名を知っていますか?

 

「日本国」ですよね。

パスポートを見れば、「日本国」と書いてあります。

 

では、第二次世界大戦に負けるまでの、私たちの国の正式な名称はなんだったか、

知っていますか?

 

大日本帝国」です。

 

「だいにっぽんていこく」と外国に向かって名乗っていたのです。

これは、「我々は武力で領土を広げ、その頂点に立つつもりだ」ということを

諸外国に宣言しているのと同じなのです。

 

 

さて、江戸時代を生きてきた当時の日本人には、

日本が神様である天皇の国で、国民は天皇の子供だ、

なんて考えはまったくありませんでしたから、

政権には新しい洗脳が必要になりました。

 

そこで、明治天皇から、ありがたい命令がくだったわけです。

 

「日本は天皇が作った神の国で、国民はみんな家族だから、

 家族を大切にしなさい。そして、もしも、国に何かがあるときは、

 国のために命を捧げなさい」

 

こういう言葉を日本中の小学校に配って、毎日暗唱させたのです。

40年くらい。

 

それが、「教育勅語」というものだったわけですね。

 

目的は、「国民皆兵(こくみんかいへい)」です。

 

日本を戦争国家にするには、

政府の都合でいくらでも戦場に赴く「兵士」がたくさん必要になります。

 

そこで日本人を全員、戦争の道具にするために

こういうことをしたんですね。

 

ちなみに政府は敗戦後、教育勅語の効力を正式に廃止しています。

 

ん?

そういえば、最近、安倍晋三総理が

教育勅語を教育現場で使ってもいい」と閣議決定しましたね。

これは、どういう意味なんでしょうね。

 

 

さてさて、ここまでの歴史のおさらいで、

皆さんに是非知っていただきたいことは、

 

日本を帝国主義や戦争国家にしたいと考えた

薩長を中心とした勢力に、「天皇制」というものが、

政治利用されてきた、ということです。

 

そして、その歴史は、世界大戦の敗戦を契機に

いちどは姿を消したように見えたのですが、

戦後70年以上のときが流れて、今ふたたび、この国を

戦前の戦争国家に戻そうとする人々がいる、ということ。

 

それが、例えば安倍晋三総理大臣であり、

いまの「自民党」だ、ということです。

 

集団的自衛権特定秘密保護法共謀罪

そして憲法改正による非常事態条項など、

すべては、この国を明治以来の戦争国家に戻すための布石です。

 

見えますか?

点と点が。

 

 

 

大切なのは、「予兆」の段階で察知して、

火種をしっかりと始末することです。

 

点と点が、線で繋がってしまう前に、それを断ち切ることです。

それが、平和主義国家・日本の国民に課せられたミッションなはずです。

 

ここで気づき、動かなければ、日本国民は同じ過ちを繰り返した、

愚かな国民として、世界史に名を残すことになるでしょう。

 

それをやるのは、今なのです。

そして、それをやるのは、私や、あなたなのです。